炎昼や国道上の歩道橋
(佐藤輝之)
この句を読むと
小学校低学年の頃の
登下校の時の
歩道橋が
いまでもありありと目に浮かぶ
夏休み前
暑くなってくると
下校の時など
歩道橋を上り下りするのは
めんどくさくて
でも
車のいっぱい通る道なので
子どもながらに
しっかりと歩道橋を昇降するのだが
太陽がぎらぎら照りつけていて
鉄の柵がかんかんに熱くなっていると
なんだか凄いなあ
ひょっとしてこれが人生の頂点じゃないか
みたいな感覚を持った
後年
カミュの『異邦人』や
ニーチェなどに感じた親近感は
思想的というよりも
この歩道橋での夏のギラギラ感を
的確に言葉で再現してくれたからのような
気がする
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