2019年4月1日月曜日

考える葦たちにとっての自然

 
『リア王』に出てくるエドマンドは
「ぼくは自然の女神や自然の法則に従う」と言う
私生児らしい洒落た宣言だ
英語で私生児はnatural sonというから
じぶんの本性に従う宣言ととれる
「ぼくらは人目を忍ぶ野性の楽しみのなかでできた子」だし
「猛烈な勢力」を継いでいるのだから
「おざなりの飽き飽きする寝床のなかで」できた嫡子より
優れているのさ
と主張するに到っては
ブラボー!
と言いたくなる

ブラボー!
そこまで

悪いけれど
「おざなりの飽き飽きする寝床」こそが
人間的自然じゃないかな?
すぐに一歩進めるのが
考える葦たちにとっての自然
というやつでね



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