地下鉄の駅から出ると
降りはさらに激しくなっていた。
近くのドラッグストアは
ビニール傘を入り口に出して
客を引いている。
コンビニも
もともと入り口近くに
ビニール傘を置いてある。
晴れを売ればいいのに
と
ぼくはサフラン色の夢に足裏を乗せて
駅の屋根がどこまでも伸びていってくれることに
感謝している。
そう、じぶんは雨だったことも思い出した。
雨のぼくに
いちじくのやわらかいのを取っておいて
と頼んでみる。
たぶん
取っておいてくれる。
ジャムもいっしょに。
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