2019年10月7日月曜日

ジャムもいっしょに




地下鉄の駅から出ると
降りはさらに激しくなっていた。
近くのドラッグストアは
ビニール傘を入り口に出して
客を引いている。
コンビニも
もともと入り口近くに
ビニール傘を置いてある。

晴れを売ればいいのに
  と
   ぼくはサフラン色の夢に足裏を乗せて
    駅の屋根がどこまでも伸びていってくれることに
     感謝している。

そう、じぶんは雨だったことも思い出した。
  雨のぼくに
   いちじくのやわらかいのを取っておいて 
    と頼んでみる。

たぶん
  取っておいてくれる。

ジャムもいっしょに。




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