駿河昌樹 詩抄
気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
2019年11月11日月曜日
輪郭くっきり
とっぷり陽も落ちて
冬の寺の木々は
もうすっかり
まっくろな切り絵
つよい光の懐中電灯を
こちらに向けられたように
はっきりした月が
まん丸く浮かんでいる
こどもになった頃も
こども最盛期の頃も
こどもを終わりそうな頃も
なんども見たまゝの月
あゝ 雲ひとつない夜空だ
輪郭くっきりの月だ
まっくろな地上だ
輪郭くっきりの木々だ
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