2019年11月24日日曜日

そんなひとり芝居だったら


  
寒くなってくると
子どもの頃のしあわせだった冬を思い出す
…かのよう
だが

もっとよく思い出そうとすると
冬の列車
冬のみかん
冬のお茶
冬のこたつ
冬の野のさびしさ
あれらに
ほかでもない
じぶん自身がいっぱいの興味をそそぎ
いっぱいの楽しみを引き出そうとし
いっぱいの玩具としようとした
そんなところから来ているしあわせだった
と気づいて
なあんだ
ぜんぶ
ひとり芝居だったんだ
とわかるから

まだ
やっていける

演者ひとり
観客もひとり
じぶんへの
そんなひとり芝居だったら
最期の最期まで
続けていける
ぜったい




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