フィリップ・K・ディックの『ティモシー・アーチャーの転生』に
こう書かれている
「貧困の夢はバークレーでは万人の喜びをかきたてる。それは、
アメリカ西海岸に深く巣くった極左が
バークレーでうずうずしているのに耐えかねて
いまや全世界に「貧困の夢」を拡散し
「政治経済状況」を「悪化」させて
「国」を「荒廃」させ
「悲惨」を「あまりに広範に」展開し
「万人を破滅させ」
「それに責任ある人もない人もいっしょに敗北にたたき込む」
実現に至ろうとしている
その原点が
フィリップ・K・ディックによって
はやくも1980年代はじめには把握されていたのがわかる
これは
はっきりとユダヤ教的破滅に繋がる夢でもあり
救いや復活の前に
まず徹底的な破滅を引き寄せなければならないのがユダヤ的思考で
いまや全世界を引き込んで
地球規模で終末にむかって邁進している最中である
こう言ってもピンと来ない者は
まあ
フィリップ・K・ディックの『ヴァリス』
ということになるのだが
フィリップ・K・ディックの『ヴァリス』三部作は有名でも
たいていのブンガク通ぶった連中でも
ほとんど『ヴァリス』三部作は読まないし
読み出してもそもそも読めないし
(忍耐力の欠如から
また
SFと純文学小説と娯楽小説と実験小説とオカルト文献を
同時に読むセンスの欠如から)
ましてや
当然
完結編の『ティモシー・アーチャーの転生』までは行き着かない
行き着けない
三部作は緊密に続いているものではないので
(べつの深層的連結で編み合わされているものの…)
『ヴァリス』をちょっと覗いた後
むしろ『ティモシー・アーチャーの転生』から読みはじめたほうが
世間一般のブンガク好き読者には馴染みがいいかもしれない
そうすれば
現代日本社会のドーデモいいミニ犯罪や
家庭問題や
学校問題や
いじめ問題や
さまざまな原因から来る異常心理問題などを
必死に拡大誇張してショーセツに仕上げようとしている
せせこましくチッポケで華のなさ過ぎるニッポンショーセツと違っ
はるかに射程のひろい狂気が日常となっている
アメリカ精神世界の純文学的描写に直面することになる
それが感じ取れれば
まずはフィリップ・K・ディックをだいたい読み終えてから
現代ニッポンという風土に戻ることにしてみようじゃないか
と覚悟が決まってくる(はず……)
バークレー
と言われても???な時代になっているので
カリフォルニア大学バークレー校で
1964年10月から
アメリカの既成社会への反乱が始まったんだよ
と注記しておく必要がある
1960年にすでに始まっていた
SDS (Students for a Democratic Society)という
学生の民主主義社会運動の全米組織化の結果が
ここに来て
ついに爆発したという感じ
第二次大戦後の世界を暴力と戦争と他国軟弱化戦略で支配しようと
表面だけ自由の国アメリカに対し
国内から学生たちの反乱が始まったわけで
人種問題
ベトナム戦争
大学カリキュラムと講義方法
科学と言語クラスの必須教科
門限や服装などの大学内寄宿規則に
まずは抗議した
すぐに黒人の投票権促進の運動に入り
公民権運動に参加していく
いわゆるリベラルの理想的な運動形態に見える
なんだ
いい運動じゃないか
と見えるのだが
これがいつのまにかネジケて
全世界に戦争を広げるネオコンに操られるようになる
というか
富裕層が推進し続ける過剰消費型資本主義の根本的破壊のために
新左翼リベラルがネオコンに変貌して
政権内部にたくみに入り込んで
アメリカの既成の世界支配体制の一戦略として
一見すると戦争スリム化に見える戦争拡大と
これも世界から手を引くように見せながらの世界支配拡大を装いな
アメリカ自体の完全な内部崩壊を導く算段を仕掛けた
アメリカが崩壊するのなら
全世界が万々歳じゃないか!
とアメリカ以外の国々はみんな思うわけだが
問題なのは
思想的にはこれがユダヤ人脳によって仕掛けられているので
ユダヤお得意のみんなでまずは滅びよう!路線を辿る
ということ
ヴィジュアル的に演出効果の高いニッポンへの第三番目の核兵器投
などは
アメリカ自体の滅亡以前に企画されるし
他民族のもので
ぶんどった島に過ぎないマウイ島などは
ニッポンより先に滅亡イメージの実験地に使ってみようか?
というところ
BRICSが貿易に米ドルを使わないことにした現在
一般人民が麻薬や覚せい剤で腐りきったアメリカに起こっていくこ
まさに内部溶解以外にはあり得ないはずだが
長くなるのでここでは多くには触れない
どう見てもニッポンを崩壊させたがっているとしか見えない
いまや始終「キシダっている」
あの「からっキシダめだ」首相が
じつは「敵を欺くには味方から」という腹芸を次々繰り出して
アメリカ崩壊を待っているというのなら
大いにけっこうなことではあるが
*フィリップ・K・ディック『ティモシー・アーチャーの転生』(
[Philip K.Dick : the transmigration of Timothy Archer, 1982]
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