團伊玖磨は
團伊能男爵の子で
血盟団事件で暗殺された実業家・団琢磨の孫
テレビ出演やエッセイで有名だったので
親しみやすい人に見えたが
実は
東京音楽学校（現：東京芸術大学音楽学部）作曲部で
下総皖一に和声学と対位法
橋本國彦に近代和声学と管弦楽法
細川碧に楽式論を学び
学外で山田耕筰にも指導を受け
諸井三郎に対位法や楽曲分析を学び
名指揮者・近衛秀麿に管弦楽法や指揮法を学んだという
大変な人
作曲も多く
交響曲は第6番「HIROSIMA」まで完成
第7番「邪宗門」作曲中に
中国の蘇州で急死
再発見されるべき
戦後日本の真の作曲家のひとり
交響曲6曲は
山田一雄指揮のウイーンフィルの演奏が
Deccaレコードから出ている
どれを聴いても
本物中の本物のクラシック交響曲で
團伊玖磨の曲を聴くか聴かないかは
人生の重要な経験を得るか失うか
に等しい
日本の作曲家としては
坂本龍一や久石譲
さらには武満徹以前に
團伊玖磨が大きく存在しており
クラシック好きならば
絶対に聴く順番を間違えてはいけない
團伊玖磨が
「だんいくまポップスコンサート」に来て
「軍艦行進曲」を指揮して見せた三島由紀夫に
作曲する時は自分も暗いところで
ひとりでさびしく書いている……
と言った時
彼が思っていたのは
交響曲などの大曲の作曲の時間だった
三島由紀夫の『豊饒の海』よりも
現実には
はるかに巨大な創作を
談伊玖磨はいくつも行っていた
三島由紀夫が
すでに作曲されていた團伊玖磨の交響曲などについて
全くコメントできないのが
侘しい
さまざまなところを注意して見ると
團伊玖磨よりも三島由紀夫のほうがはるかに
視野や経験の狭い人だった
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