2017年10月20日金曜日

少なくともあと数百年ほどはこのままで


神は果たして地上にお住まいになるでしょうか。
天も、天の天もあなたをお納めすることができません。
わたしが建てたこの神殿など、なおふさわしくありません。
列王記上8-27


史上最大の軍事国家の下に置かれたその国では
軍事国家の軍事演習がおおっぴらに行われるようになり
そんなことをさせるなと
政府に求める人々も多くなってきましたが
いかんせん
表向きだけ独立を許されただけで
もともと軍事国家が利用し搾取するためだけに残した国土や国民の命ですから
軍事国家に毅然とした態度を採れと政府に要求するのは
結局は軍事国家に戦いを挑めと言うのと同じことになるわけです
その国が軍事国家の支配下に置かれたのは
かつて軍事国家と身の丈に合わない戦争をして
こてんぱんにぶちのめされたからで
現在はなお深くまで軍事国家に支配され尽し
政府や官庁や主要大企業の中枢まで
軍事国家の命令系統が張り巡らされてしまっている現況では
そもそもそんな毅然とした態度が採られ得るはずもありませんし
そんな動きが本当に起これば
スマートで徹底的な阻止が行われるだけのことです
だからこそ軍事国家からの真の独立などという戯言が叫ばれても
率直なところ軍事国家には痛くも痒くもないわけで
むしろそんなことを不満分子たちに叫ばせて
いわゆるガス抜きをしておくほうが事はかえって穏便に進むのだろうし
叫ばせてみるほうが人間を特定できもするので
いっそう好都合ということにもなります
ともあれその国に覆いかぶさっているのは
歴史上最大の軍事国家でもあれば
その仮面を頂き続ける大産業群でもあるので
いわゆる国の自立や自律性や真の独立などというものに血迷わずに
しっかりとその軍事国家と大産業群の部分となって
この先もさらに何十年も何百年も続くかもしれない状況に耐えて
かつてミトコンドリアが生体に侵入して一部となったように
深く不可欠に内部に巣食う外部となって
存続し続けたほうが賢明というものでしょう
高度この上ない忍耐力を要求されるとはいっても
存続し続けるかぎりすべては環境の側の必須要件のひとつともなれ
他者に対する条件ともなっていくのですから
少なくともあと数百年ほどはこのままでいこうとすべきでしょう
巨大な軍事国家や大産業体が質的変容をせずに存続していくことは
まずはあり得ないのですから



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