印刷済みの年賀状とか
来年の手帖とか
買う
というので
つきあって日本橋
の
丸善
に行ったら
ビジネス書がごそごそと並んでいて
もちろん
毎度の光景だが
すごい量
学術書がではなく
ビジネス書が
である
いくつか
パラパラ見てみる
スッと読みやすく
わかりやすい
べき
であるビジネス書なのに
どうにも
こうにも
大学院生の下手なレポートふうの
シャッチョコばった
形式的いっぽうの記述になっているものの
けっこう多い
表紙や
帯には
凄そうなことを謳っているが
中を見れば
著者の能力も
編集者の能力もわかる
ちょっと前
ビジネス書を多く出している
どこぞの出版社の
マル秘の話を読んだことがある
若い社員が
仕事も
センスも
ファッションも
ライフスタイルも
“できる”男
になろうと頑張って
自社で出しているビジネス書を
きまじめに読んで
書かれていることを実践しようとしてみた
ところが
どうにもうまくいかない
頑張っても
数日でポシャる
こっちをうまくやれば
あっちが崩れる
自分って
そんなにダメか
これほど
実行力もなく
継続力もなく
調整力もないのか?
で
実行力や
継続力や
調整力をつけための
ビジネス書も
さらに読みまくってみる
ダメだ
実行力や
継続力や
調整力をつけための
精神力や
気力や
体力のようなものが
もともと
どうにも
足りないらしい
若い社員は
困り切り
だいぶガッカリして
どうしたものかと
すべて
投げ出してしまったが
様子が冴えないのを見ていた先輩の女性社員が
「あなた
どうしたの?」
と聞いてきたので
自社のビジネス書をあれこれ読んで
自己変革を試みたものの
どれもダメで
ガッカリしている
と答えた
先輩社員は
呆れて言ったそうだ
「バカねえ
あなた
うちの会社で出している本なんて
あんなの
ぜんぶインチキよ
あんな通りに行くわけないじゃないの
あれって
読者参加型の
フィクションなのよ」
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