2024年11月28日木曜日

森のみどりを眺めようとして

 

 

 

ZARDの坂井泉水について

こころ惹かれる

エピソードは

東京・信濃町の慶応義塾大学病院の非常階段付近で

転落死を遂げる直前

病院内でのお気に入りスポットであった

スロープの手すりに上がり

雨上がりの神宮の森のみどりを眺めようとして

誤って転落した

というもの

 

たとえ

つくり話だった

としても

 

神宮の森のみどりは

転落する前に

見えただろうか

 

後頭部を強打し

2007526

午前542分頃

大量の血を流して倒れている状態で

坂井泉水は発見され

そのまま意識は戻らず

脳挫傷により

翌日の午後

死去した

 

5月の終わり近くならば

4時をまわれば

もう

夜は明ける

朝のひかりの中に

森のみどりも

よく見えるにちがいない

 

神宮の森というのは

慶応義塾大学病院から近い

神宮外苑の森のことだったろうが

病院の西側にある

新宿御苑の森は

見えなかったのだろうか

神宮外苑のすぐ東の

赤坂御用地の森は

見えなかったのだろうか

 

坂井泉水は

車椅子での移動のためにスロープ状になっている

高さ約3メートルの地点から転落した

と見られていて

警視庁四谷署は当初

事故と自殺の両面で捜査した

 

結局

事故とされたようだが

この点については

今でも

疑問を持つ人が少なくない

 

スロープは

実際には2m70cmほどであり

そこの手すりから

駐輪・駐車場へ

頭を下にして落ちたとしても

怪我はするにせよ

死に至るほどの怪我にはならないのではないか

というのだ

 

とはいえ

2m70cmの高さの手すりから落ちただけでも

落ちぐあいや

打ちどころによっては

脳挫傷を起こすことはあり得る

と思われるので

事故説を

否定できるものではないだろう

 

所属事務所は

転落の原因について

「日課の散歩から病室に戻る途中

前日の雨により踊り場で足を滑らせた」

としたものの

このスロープの現場写真から考えれば

踊り場で足を滑らせても

ふつうなら

手すりの内側にからだは倒れ

外には落ちないのではないかと思われる

 



 

とはいえ

倒れる際のからだの重心の微妙な移動ぐあいで

手すりの外に

みごとに落ちてしまった

ということも

完全に否定できるわけではない


坂井泉水が慶応義塾大学病院にいたのは

肺へのがんの転移に対し

抗がん剤治療をしていたためだった

 

前年の2006年には

子宮頸がんが見つかって

病巣摘出手術が行われていたし

遡れば

2000年以降に

子宮内膜症や卵巣のう腫や子宮筋腫などで

通院が続いていた

 

抗がん剤の現実や

摘出手術がからだに与えるダメージを

間近に見たことがある者なら

2006年から2007年の坂井泉水の身体的困難や

未来の困難さを

容易に想像できるだろう

 

自殺説が

ゆえなきものとも言えない

理由が

ここにある

 

1993年リリースの『負けないで』や

1997年リリースの『永遠』は

2000年以降

とりわけ

2006年以降は

なにより

坂井泉水本人にむけての歌ともなっていた

と見ていいだろう

 

雨上がりの神宮の森のみどりを眺めようとして

スロープの手すりに上がった時

自身が作詞した

この歌詞が

意識を

よぎらなかったか?

 

守るべきものはなんなのか

この頃

それがわからなくなる

 

きみとぼくとのあいだに

永遠は

見えるのかな

 

それとも

もっと

あかるく

こちらのほう

だったか?

 

あの日のように

輝いている

あなたでいてね

 

負けないで

もう少し

最後まで走り抜けて

 

どんなに 

離れてても

こころは 

そばにいるわ

 

追いかけて

はるかな夢を

 

 

  

 

負けないで

https://www.youtube.com/watch?v=_4DJkOUU648

 

永遠

https://www.youtube.com/watch?v=rlsERJeGz3A

 

https://www.youtube.com/watch?v=dtaORw7NUgE

 

 


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