生きていても
死んでいても
本当にどうでもいいということに
だれもが気づかないでいる
そうして
縛られている
じぶんが生きねばならない
などと思いこんで
そうして
じぶんが生きるために
仲間をつくり
仲間が生きのびるために
じぶんたちに属さない者たちを
こき使い
苦しめ
殺さねばならない
殺し続けなければならない
そう信じ込んで
そうして
仲間だけを助けてみて
人道だとか
人間的だとか
高い魂だとか
思いつくかぎりの
自画自賛をしながら
やがて
自然界に組み込まれた生死の条件に
否応もなく
じぶんも
じぶんたちも殺され
名もすっかり消え去り
やったことも子孫に忘れられ
やがて
やがて
肥大化した太陽が地球を飲み込む時
はじめから何もなかったように
子孫に伝えられたDNAさえも消滅し
大地も消え
大海も消え
大気も消え
時間さえも消え果てる
0 件のコメント:
コメントを投稿