2016年2月29日月曜日

オ、バ、カ、サ、ン、た、ち、…



からだはほんとうにすぐ汚れる
洗ったそばから汚れ出す
そんな汚れはいのちにすぐ関わるものではないけれど
放っておけばいのちに関わる
きっと昔むかし
雨風にもっと晒されて生きているうちは
こんな汚れも身を守るカバーのうちだったのだろう
汗や油やこびりつく埃や細菌が
もっと危険なものからからだを守ってくれていたのだろう
だがしかし
残念ながら社会というものがきっちりできてしまい
そうなると少しでもきれいな者が
さらさらした者が
いやな臭いのしない者が
いい臭いのする者が
自然から離れた白っぽい者が
ゴツゴツしていない華奢な者が
なんだか尊重されるようになり憧れられるようになり
だれもが右へ倣えになって
窮屈な窮屈な環境になり続けていくようになってしまって
もう元には戻れない
こんな文化文明が根底から崩壊するまでは
わたしはうまくキレイキレイに乗っかってられてるわ
なんて思っている御仁でさえ
十年も二十年も経てばもう時代遅れの埃っぽい垢じみた御老体
感性や考えはどんどん固まっていくだけだから
かつてのキレイは未来のキモワル
みんな流されて乗せられていただけだっていうのに
死ぬ頃になってようやくわかってくるのネ
オ、バ、カ、サ、ン、た、ち、…




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