遊園地で遊びもしないし
ドームで試合や催しを見もしないが
歩いてすぐなので
いろいろな店が便利に集まっている
TOKYO DOME CITYには
よく買い物に行く
夜の八時頃だっただろうか
買い物をしてから
ひとの少なくなった宵闇の
TOKYO DOME CITYのなかを歩いていて
これらの施設が
ぜんぶ消滅してしまった時空を
ふいに見た
観覧車ビッグ・オーもなくなり
ジェットコースターのサンダードルフィンもなくなり
スカイフラワーもなくなり
ホテルも
ドームもなくなって
コンクリートの土台や瓦礫だけになっている
ふいに見えたそんな風景を
もちろん
現実と思ったわけではないが
いつか
かならずそういう瞬間は来るのだと思いながら
まばらなひと影が
ただただ暗い歩く影として
ゆっくり
もぞもぞと動いていく場内を
じぶんも一体の
ただただ暗い歩く影として
ゆっくり
もぞもぞと動きながら
水道橋駅のほうへ
向かっていった
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