2015年6月19日金曜日

いつまでもそのほうを見る


さっきは豪雨に遭ったが
電車で小一時間も来た此処は降っていない
バスに乗らないことにして
目的地まで20分ほどを歩いて行く

此処もしばらく前に降ったらしく
草も季節の花々も濡れている
雨の後のみどりや
花々の色のきれいなことといったら―
気温もすこし下がって
汗ばむこともない

高圧線のむこう
小山や森の続く上に
うす黄色く曇っているものの明るい空があり
その上に低く
黒っぽい雲が重く垂れ込めている
どこかから龍でも出てきそうな様子で
これは
見ることができてよかった光景
歩きながら
いつまでもそのほうを見る





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