たびたび見る夢ともなれば
もう
夢とも思えない
荒涼たるところ
広漠たるところ
あまりに広すぎて
無辺で
いつも強い風が
ときどき
さらに強まったり
猛風になったり
涯てまで澄むことなどなく
霞続け
曇り続け
どのくらいの広さの
どのあたりに今いるのか
そんなことは
わかったためしもない
当てもなしに
ふらふら動くだけで
足元が石の時もあれば
岩の時もあり
土の時もある
草の時はほとんどない
まったくなかったかもしれない
草のほとんどない
広大すぎるところ
いつも
そんなところにいて
生きものに会ったことはない
人間に会ったことはない
動きと呼ぶべき
ほんとうの動きをするもの
温かみややわらかさ
そんなものを本当に持っているもの
それらに出会ったことはない
精神やこころ?
魂?
目を瞑っていても見える
そういう類のものには
もちろん
出会う可能性さえない
目がさめて
こちらの舞台装置の中に帰って来ても
もちろん
生きものや動くもの
温かみややわらかさに出会うことは
まったくない
精神やこころ?
魂?
目を瞑っていても見える
そういう類のものには
もちろん
出会う可能性さえない
ただ
荒涼たるところ
広漠たるところ
あまりに広すぎて
無辺で
いつも強い風が
ときどき
さらに強まったり
猛風になったり
涯てまで澄むことなどなく
霞続け
曇り続け…
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