誰も読まない
もの
ばかり
こうして書くようになってみると…
人に見てもらおうとして
むかし
必死に書き募っていた頃のことも
時どきは思い出す
文字を並べた後のかたちは
一見
同じようでも
読まれたがって書かれるものと
読まれないのを知っていて
読まれないのに慣れて
書かれていくものとでは
本当に
まったく違う
読まれよう
読んでください
買ってください
理解してください
…と
向けてこられるのが
嫌で
嫌で
だから
他人にも
それだけはしまい
と思う
詩
というのは
この一点にかかっていると思う
読んでください
買ってください
理解してください
などと
断じて言ってはならないという
一点
詩を商品にしない
断じて
…ということが
どうして
わからない者がいるのか
それが
断じて許されないことだと
わからない者が
売りたいなら
言語配列
とでも呼べ
と思う
詩は売り物ではないからね
創ろうとして
創れるものでもないから
ね
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