2017年3月21日火曜日

わたくしは美しいものからは目を背けようと思う



ひとは美しいものをつくろうとするが
つくられた美しいものに接しようとすると
ずいぶん金がかかったり
その時代の社会や偏見がつくった身分の差に左右されたりする
それらすべてをひっくるめて
つくられた美しいものを
なお美しいと呼べるというのなら
わたくしは美しいものからは目を背けようと思う
金の多寡にも身分にも関わりなく
木々の葉ごしにきらめく陽光や
風景の遠近のぐあいや
空の青や雲のさまざまや
そんなもので
いつまでも満足していようと思う



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