文学研究のような
評論のような
どっちつかずな感じの本をめぐって
わざとらしくはないものの
販促だと透けて見える
いろいろなSNSが目につくので
いくつか読んでみたら
この本だけでなく
数年前には想像もしなかった
小説方法論がいくつも出てきていて
これからは
すばらしい小説が書かれていくべき
豊かな時代が到来するのを感じる
などというのもあって
まったく
いつの時代も
御用評論家の論調というのは
いい気なもの
じゃあ
書いてみろよ
すばらしい小説とやらを
まずおまえが
おまえが(マクシム・デュ・カンのように)ダメなら
親しい友である未来のフローベールに
ちゃんと書かせてみろよ
内容も新しく深く
複層的かつ有機的な読解可能性を備え
それでいて
世間一般の耳目を集めるようなニュース性もあわせ持ち
ハルキ・ムラカミのように売れに売れ
数年後にはハルキより世界で喧伝されるような小説を
実作しない者があれこれ論じても
まったく何の意味もない
と批評家を切り捨てた高浜虚子の言葉も
もちろん
思い浮かぶ
文芸に関わる者は実作し続けなければならない
作物がどんなに質素に素朴に拙くも見えようが実作者のみが文芸家 であり
例外はたったのひとりもない
実作して作物を飽きやすく冷酷で無関心な他人の目に
まずは裸で晒してみなければいけない
書いてみろよ
すばらしい小説とやらを
まずおまえが
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