これまで住んできたところのひとつひとつの
どれもこれもすべて
まじりあわずに
目覚めるときの思いのなかに押し寄せてきている
いろいろな喜怒哀楽があったのに
怒や哀はすっかり褪せて
もっとも大切だったものたちのように
細かなところまでがありありと見えている
それらへのいとおしさになすすべがわからなくなって
思いのなかでこれまで経てきた場所のすべてに
祝福と感謝を送りながら床から身を起こす
あれらの場所にたいするなんというなつかしい死!
もう二度とくりかえされることのない
あれらの場所とわたしのかかわりのありようにたいして
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