死んだはつ子さんと話していたら
死にそうなとき子が
はつ夏の街のどまんなかというのに
宙を小舟に乗ってきて
紙風船なんかを
ぱんぱん
ぱんぱん
跳ねさせながら
ゆっくりと過ぎていった
ああいう時は
声
かけないほうがいいのよ
と
はつ子さんが言うから
かけなかったけれど
とき子さんのはつ夏のワンピースが
それはそれはきれいな
薄いピンク色していたので
そのことだけは
ちょっと
言ってやりたかった
いいから
はやく
生まれておいで!
ゆう太くん!
街は
だんだん
色とりどりの
かわいいお化けで
いっぱいだ
ゆう太くん!
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