詩歌をつくるのは
金魚すくいのあのポイで
薄紙が破れないように
水の抵抗をゼロに近づけて
金魚をすうううううと
すくうようなこと
紙に水圧がかかっては
もちろんいけない
速すぎてもいけないが
遅すぎれば
金魚は逃げてしまう
ポイが
こころであったり
ことばであったり
思念であったりするのは
わかるが
はて
金魚とはなんだろう?
詩歌の場合?
うまくすくって
アルマイトの器に
ほとっと移した時に
ふっとすがたを消してしまったり
死んだように浮いてしまったり
かと思えば
思いもかけないすがたの
異様な化けものとなったり
することもあって
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