It’s still the same old story
A fight for love and glory
A case of do or die
これを思い出すだけで
むかしばかりか
現代のことを歌うにも
もう十分
It’s still the same old story
A fight for Trump and Zelenskyy
A case of do or die
などと
替え歌したくなったり
Herman Hupfeldのつくった
As Time Goes Byの
まあ
なんたる普遍性か
この歌を思い出すひとは
映画『カサブランカ』の名場面で
イングリッド・バーグマンに頼まれたサムが
歌うところだけを思い出すから
出だしのところは
あまり知らなかったりする
ところが
Herman Hupfeldが書いた出だしを見ると
これがまあ
現代にもそのまま
当てはまってしまうという
驚き
This day and age we’re living in
Gives cause for apprehension
With speed and new invention
And things like third dimension.
Yet we get a trifle weary
With Mr. Einstein’s theory.
So we must get down to earth at times
Relax relieve the tension
And no matter what the progress
Or what may yet be proved
The simple facts of life are such
They cannot be removed
ぼくらが生きている今日やこの時代
つきまとうのは不安のたねばかり
やれスピード化だの新発明だの
三次元のあれこれだの
だけどちょっぴりうんざりもしてる
アインシュタイン氏の理論とやらにもね
だから時々は地面に降り立って
リラックスして緊張を和らげないとね
なにが進歩しようが
なにがさらに証明されようが
人生における現実の基本的なところは同じ
取り払ったりはできない
この部分を受けてから
「これは覚えておかないといけないよ」
という歌詞が来るわけだ
You must remember this
A kiss is still a kiss
A sigh is just a sigh
The fundamental things apply
As time goes by
And when two lovers woo
They still say: “I love you”
On that you can rely
No matter what the future brings
As time goes by
これは覚えておかないといけないよ
キスはいつだってキス
ため息はため息
時代は移っていくにせよ
ものごとの基本はそのままさ
恋人たちが愛を求めあう時
いつだって言うのは「アイ・ラブ・ユー」
頼りになるのはこの言葉
未来がなにをもたらそうともね
時代は移っていくにせよ
Moonlight and love songs – never out of date
Hearts full of passion – jealousy and hate
Woman needs man – and man must have his mate
That no one can deny
It’s still the same old story
A fight for love and glory
A case of do or die
The world will always welcome lovers
As time goes by
ぜったい時代遅れにならないのは
月あかりとラブソング
情熱やら嫉妬やら憎しみで
こころはいつもはち切れんばかり
女には男が必要で
男にだって伴侶が要る
だれも否定できないでしょ、これ
そうして
いつもいつも同じおはなしだ
愛だの栄光だののためにあらそい
死ぬか生きるかのごたごた
世界はいつだって恋人たちをウエルカム
時代は移っていくにせよ
「As time goes by」という決め文句は
映画『カサブランカ』以降
日本では
「時の過ぎゆくまま」
などと訳されるのが通例になっているが
英語によく通じたひとたちは
asを
単純に「時」を表す接続詞と捉えるべきではないか?
と言ったりしている
「~している時」
「~しながら」
「~するにつれて」
と素直に捉えるのでいいのではないか?と
そこで今回は
「移っていくにせよ」
と訳してみた
「時」と訳してしまうところも
「時代」として
「時代は移っていくにせよ」
としてみた
「時代」と発語する語り手や歌い手には
人生の年輪や
老いの影が
一気に加わってくる
そういうひとが
「世界はいつだって恋人たちをウエルカム」
と言うところに味があり
哀愁が漂う
それはそうとして
トランプやゼレンスキーやプーチンの
この現代
Herman Hupfeldのつくった
As Time Goes Byを
YouTubeを通して
いろいろな歌い手たちのパフォーマンスで聴けるのは
しあわせなことだ
こればかりは
「It’s still the same old story」
とは言えない
なんといっても
いちばん楽しく驚かされるのは
1985年にドイツでサミー・デイビス・ジュニアが披露した
有名歌手たちのものまねを揃えての歌唱で
彼の芸達者ぶりがいかんなく発揮された名演となっている
Sammy Davis Jr - As Time Goes By (Live in Germany 1985)
https://www.youtube.com/watch?
また
なんとしても聴いておかないといけないのが
作曲された年に初録音された
ルディー・ヴァリーによる歌唱で
これがしっかり歌われていて素晴らしい
1st RECORDING OF: As Time Goes By - Rudy Vallee (1931)
https://www.youtube.com/watch?
オーソドックスでありながら
きりっと味のある
ニッキー・パロットもいいし
Nicki Parrott
https://www.youtube.com/watch?
歌手の名はわからないが
ちょっと幼い口調も感じられるところに魅力のある女性の歌う
Zaks Entertainmentの演奏もいい
Zaks Entertainment
https://www.youtube.com/watch?
バーバラ・ストライサンドは
あちこちを引き延ばしつつの
さすがの名歌唱
Barbra Streisand
https://www.youtube.com/watch?
これらと
映画で使われた
ドーリー・ウィルソンの歌唱を比べると
それぞれに味があるとはいえ
サミー・デイビス・ジュニアがいちばんかな
と思えてくる
Dooley Wilson
https://www.youtube.com/watch?
もちろん
フランク・シナトラや
アンディー・ウィリアムスや
トニー・ベネットや
ビリー・ホリディや
ナタリー・コールなどもいいのだが
くりかえして聴きたいのは
やっぱり
サミー・デイビス・ジュニアかな
くわえて
Zaks Entertainmentかな
ルディー・ヴァリーかな
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