2021年2月13日土曜日

木伝ふさまもゆかしきに

 

 

夜も明け切らぬのに

薄明のなか

もう

鶯が美しく鳴いている

 

木から木へ

飛び伝っていくさまも

ぜひ

見たいもの

 

すっかり

明るくなってから

もうひと声

鳴いてほしいものだな

 

 



 

暁に鶯を聞くといへることをよめる

源雅兼

鶯の木伝ふさまもゆかしきにいま一声は明けはてて鳴け

『金葉和歌集』巻第一 春部






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