至近距離で
陸上世界選手権東京大会の
女子マラソンを
見ていた
世界のトップレベルの選手たちが
走っていくのを
目の前で見続ける
気づかされるのは
静かさだ
この静かさに
驚く
ほとんど足音もさせず
軽く
ほぼ無音で
走り過ぎていく
マラソンというのは
こんなにも
静かなものなのか
と
過ぎていくランナー
ひとりひとりを見ながら
確かめ直す
テレビ中継で
マラソンを見ると
アナウンサーや
解説者が
ほぼ
ひっきりなしに喋っている
しかし
走っている現場では
なんと
静かなことか
ランナーのまわりは
もちろん
沿道の応援や歓声というものは
ある
けれども
そうした声が
ランナー自身の走りの静かさを
打ち消してしまうことは
ない
どんなに
応援や歓声が大きくても
ランナーの静かさは
それらをまわりに帯びさせるだけで
それらには染まらずに
別次元のもののように
ただただ
移っていく
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