机の上に
透明のコップにいれた水がある
わたしが置いた
ふつうの
シンプルなコップだが
グリーンの文字で
Tanquerayと印刷されている
妻がジンを買った時に
おまけで付いてきたのだろう
わたしは
ジンを飲まない
*
だれでも水は飲むだろうが
食卓でなく
事務机や勉強机で飲む場合には
いまどき
ペットボトルから飲むことが
多いのではないか?
木製の事務机に
透明のコップにいれた水を置いてみて
美しい
と感じた
ふさわしいとも
場所を得ているとも
感じた
いまどき
めずらしい光景かも
しれない
*
透き通っているとか
透明だなどと
水を
あっさりと形容してしまうが
水の透明さには
いつも光が伴っている
水は光だ
と
先に言ってみることは
ふつう
しない
しかし
水は光だ
と
先に言ってみても
たぶん
いい
続けて
透き通っているとか
透明だなどと
言い加えてみても
いい
そういえば
光も
透き通っているし
透明だな
と
さらに
言い加えてみても
いい
*
そこまで
思って
考えてみる
透き通っておらず
透明でない
光は
あるだろうか?
水のようでない
光は
あるだろうか?
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