「作品」をつくる天職を志向する
どういうことか
それはむりな姿勢をたもつことだよ
吉岡実 「田園」
じぶんはまっとうだと思っているあなたが
GHQ支配後にCIA支配に移行した奴隷国日本の国状を疑わず
ましてや
月に二度行われる日米合同委員会で
いつもアメリカからの一方的な命令を飲まされるだけの
奴隷国日本を
日本国憲法下の自由で平等な民主主義国家だ
などと
信じ込んでいられる時点で
まっとうどころか
政治的な完全な盲者でしかないのだから
どんな話をするにも
すべては根腐れしていて
それでも
もし
言葉を使ってみようとするのなら
ナンセンス詩か
シュールレアリスム詩でも
書いてみるしか
誠実である方法はないのではないか
あるいは
いま
いよいよ
いま
吉岡実の詩の
方向へ?
蓮の葉のかげで
ほそぼそと生きのびる人
兎の耳をつるす
国家を守護する人
われわれのなかの理想的な生き方ではないか
まさに意味ある誤解
それらの世俗的営為せる者は
仰向けに倒れる
石があれば石の下に
アラン
きみは渡り歩くだろう
大鋸の刃の輝く観念の世界から
「影に似ている」
その物自体を求めて
毒蛇のとぐろまく道を行く
そこには奥行がある
アラン
きみとわれわれは
いましばし試みようか
「山上の石けり」をーー
(吉岡実「異霊祭」8)
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