妄(みだり)に人の師となるべからず
妄(みだり)に人を師とするべからず
吉田松陰
すべては比喩にすぎない
身のまわりの物質的現象も
湧き来る思念も
ときどき意識の林のすきまに
ほの見える記憶も
感情という
“内”というホールにピカッと光る稲妻も
すべては比喩
それがわかっている者でさえ
「じぶん」とか
「わたし」とかも
比喩であることまでは
なかなか
苔むした岩場に水の染み通るような
理解が
できないでいる
だから
彼らは“教え”はじめたりするのだ
教える者としての
実態もないというのに
比喩の海に浮かぶ
比喩の蒸気である“教え”が
ぼんやり雲を見るようなことにさえ
到底かなわないというのに
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