言葉は魔術の具
とりわけ
文字は
記した者にフジツボしてくる
危険なこびりつき性を
記す瞬間に処理できないとあぶない
あぶない
大あぶない
文字
記す誰にとっても
過去のさまざざな岩の砕け散った砂なのに
その砂を寄せ集めて
かたちにしてみたりすると
じぶんのだ
じぶんのだ
じぶんのだ
これ
じぶんだ
なんて思い込みの繁みがうっそうと生い茂り出す
砂でかたちを
つかのま
作れるのも魔術
枯葉やゴミでかたちを
つかのま
作れるのも魔術
そこらに蠢く人体でかたちを
つかのま
作れるのも魔術
誰かが作った家など構築物を集めてかたちを
つかのま
作れるのも魔術
ありもしない共同体や国を寄せ集めた(ようにして)
つかのま
作れるのも魔術
そうして
じぶんのだ
じぶんのだ
じぶんのだ
これ
じぶんだ
なんて思い込みの繁みが
渦が
瘴気が
もわああああああああああああああああああ
っと
ありもしない
魔界の
また
また
立ち上がり
死すべき者たちよ
そろそろ
わかれ
判れ
別れ
解れ
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