熊野権現から
良忍上人*が
授かったという詩は
一人一切人
一切人一人
一行一切行
一切行一行
一人は一切の人たちで
一切の人たちは一人
一つの行動は一切の行動
一切の行動は一つの行動
このくらいの論理の飛躍が
運命と生の現実の中で
飛躍でもなんでもないのは
どこの世界でも
ふつうの人びとにわかる。
各段の解説も要らず
だれにでもピンとくる。
たゞふつうに生きているだけで
それだけの教育効果のある
この世というものを
そう馬鹿にしてはいけない
一即多
と華厳ならばまとめるだろう。
多即一
とひっくり返すのは
般若心経ですでに馴染みの論理展開。
大宇宙に遍満する微塵が
すなわち仏の相であり
大宇宙そのものが
不書の経文であると見れば
二宮尊徳の歌に
すぐに通じていく
音もなく臭もなく常に天地は書かざる経を繰返しつつ
まぁ、あまり抹香臭くしないほうが
いい時代だろうから
わたくしは方便として
かるくかるく
おふざけを欠かさぬようにしつつ
ことば並べを
し続けていくものの…
*融通念仏宗開祖
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