ちょっと待つあいだ
なにを読んでいようかと悩んだが
重いものを持っていくのはナシなので
薄くて軽めのマルセル・エメの
Le passe-muraille*をバッグの
ポケットに入れて行ったわけで
『壁抜け男』とか訳すのかしら?
むかしちょっと読んだが
半ばで放り出しちゃったし
読んだ部分も細かいところは
おもしろみを忘れてしまっているので
最初からふつうに読んでいったら
la semaine anglaiseという表現が出てきて
直訳すれば「イギリス週」だが
土曜日の午後と日曜日を休みにする
イギリス風の週の過ごし方というわけで
はじめてこれに出会った時には
ヘぇ、フランスよりもイギリスのほうが
かつては休みを多く取っていたのかと
ちょっと驚いたりしたものだけれど
このところ出会わなかった表現で
こんな言い方を多用する知りあいも
むかしはけっこういて勉強になったが
最近はずいぶん減っちゃって
慣用表現をいちいち辞書を引いて
次々慣れていこうとする努力も
しなくなっちゃったなァと
すこし寂しんでいるあいだに
待ち合わせ時間をかねた
せっかくの読書時間も済んでしまった
*Marcel Aymé : Le passe-muraille, 1943
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