気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
ずいぶん釣れたが
アニーとぼくの
今日あすの分だけあればいいので
魚のほとんどは
逃がしてきた
逃がすときめると
逆に
魚のあつかいには
慎重になる
食べるときめた魚たちには
気の毒なことを
するが
しかたがない
チベットの
すぐれた修行僧のような霊力を
ぼくはまだ
持っていないから
ミラレパの話に出てきたが
チベットの修行僧は
川でとった魚を食べ終えると
尻尾を持って
骨を川の水に浸す
すると
みるみるうちに肉が蘇って
魚はもとの姿に戻る
そうして修行僧は
魚を流れに放ってやるのだ
コメントを投稿
0 件のコメント:
コメントを投稿