気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
暮れがたは寒くなり
すこし暖房をつけたが
温風をゆるく回しただけで
室内の寒さは失せた
もっと遅くなってからの戸外は
やわらかな湿り気があって
まだ一月というのに
はやい春の訪れを感じた
木の芽も堅いうちの
ほのかな春の気配には
遠くからの友の訪れのような
ことばの要らぬ希望がある
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