亦知人生要有別
但恐歳月去飄忽
寒燈相對記疇昔
夜雨何時聴蕭瑟
蘇東坡
辛丑一月十九日既與子由別於鄭州西門之外馬上賦詩一篇寄之
揚子江菜館では
餃子や春巻や
ユーリンチーを食べたことがあったが
池波正太郎が好んだ上海焼きそばは食べていなかったので
今回はそれを注文した
玉ねぎの炒めを麺の上に載せている
緑も赤も色を添えない皿だが
なかなか美味かった
瓶ビールを頼んだら
キリン新ラガービールを出してきて
コクがあってよかった
最近コクのある辛口ビールが減っているが
これはよかった
新と付いているが本当に新なのか
わからないが
帰りみち
まだ開いている古書店で
蘇東坡詩選を50円で買う
小川環樹と山本和義選訳の古い岩波文庫で
蘇東坡はいくつも詩選を持っているが
この古い岩波文庫は読んでいなかった
昭和50年の発行で
昔の版の象徴の星印の定価表示がされている
★★★★なので
200円だったか400円だった頃のもの
発行者は岩波雄二郎で
東京都千代田区一ツ橋二丁目五番地五号となっている
あゝ 今の私の住まいから目と鼻の先で
出版された文庫ではないか!
まったく人生はなにがどう変わるかわからない
明日明後日のことは予想もつくが
半年後や来年のことは予想がつかない時代に入った
私の場合は10年前からひとり先に
そういう時代に入っていた
道すがら
店々の灯で
蘇東坡を
ぱらぱら捲れば
また知る 人生のかならず別有るを
但だ恐る 歳月の去りて飄忽たるを
寒燈に相對せる 疇昔を記す
夜雨 いずれの時か 蕭瑟たるを聴かん
わたしとて知っている
人生に別離がつきものなのだとは
それにしても
歳月のあまりにはやく流れ去っていくことといったら
ちょっと恐いほどだねえ
寒い夜にともしびに寄って語りあった昔が
思い出されてならないよ
約束したね
また床を並べて
しめやかな雨音を聞こうじゃないかと
いつになるだろうかね
実現できるのは
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