気ままな詩選を自分の愉しみのために。制作年代も意図も問わず、まちまちに。
キッチンの銀色の網棚のあたりで
上のほうに載せてあるものを取ろうとしていたら
棚を支えている柱のむこうに
ふいに
入道のような大きな頭が見え
そいつ
こちらをギョロリとにらんでいた
おや?
と見直すと
なにも見えない
誰もいない
ふだん
なんとなく見過ごしているけれど
けっこう
化けものとか
妖怪とか
見ているのかもしれない
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