徳川家康の『遺訓』は有名だが
どこかで読んでも
ふだんは
忘れてしまっている
人の一生は、重荷を負て遠き道をゆくが如し、いそぐべからず。
不自由を常と思へば不足なし。
心に望(のぞみ)おこらば、困窮したる時を思ひ出すべし。
堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思へ。
勝事ばかり知て、まくる事をしらざれば、害其身にいたる。
おのれを責め人をせむるな。
及ばざるは過ぎたるよりまされり。
読み直してみると
見事な心の現実主義に立脚していて
空疎な頑張りの鼓舞ではない
「不自由を常と思へば不足なし」
「心に望おこらば、困窮したる時を思ひ出すべし」などは
なかなか言い置けることではない
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