2022年1月5日水曜日

イヤなに他意はないからに

 

 

 

「大人だって余計なこと言ってるじゃないか。

   こんにちは。おはよう。こんばんは。いい天気ですね。

   ああそうですね」

小津安二郎『お早よう』(1959)

 

 

 

こどものころから

正月

きらい

 

凧揚げに

出てはみるけど

人まばら

 

さむいし

景色も

うそざむい

 

ともだち

田舎に

行っちゃって

 

残っているのは

つまらない

やつ

 

つまらないのの

一位は

おせち

 

お餅も

テレビも

とうに飽き

 

ゲームも

将棋も

もう十数回

 

おとなになっても

正月

きらい

 

店の前には

ゴミ箱

さむざむ

 

バカじゃ

なかろか

初詣

 

表面だけは

あけましておめでとう

とか言っちゃって

 

謹賀新年

よいお年

ことしもよろしく

 

あれこれの

紋切り型を

ぺらぺらと

 

よくまァ

しゃべる

ぺらぺらと

 

これぞ文化と言われては

どうにもならぬ

幸四郎

 

イヤなに他意はないからに

菊五郎でも

いいけどネ





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