2022年1月1日土曜日

もっと、もっと、・・・

 

  

詩歌、から、も、遠~く、離れて

 

拡散の

分解の

衰老の

 

もっと、もっと、・・・と、声の、する、ほう、へ

 

泥(アラユル素材の)が友

 

うら寒さ(この頃空き家の妙に増えた住宅街の、また、

都市の一画でありながら

実は建材の安価な新築ビルばかりの裏通りの)が友

 

ふいの強いアルコール消毒液の臭い(メトロ御茶ノ水駅近く、

東京医科歯科大学歯学部付属病院からの)が友

 

あ、

過ぎたのは、わかっている

あの石造りの鷲の像、見上げたのだもの・・・

 

(そうね、元町公園、ね・・・)

 

前を通りかかったのに、今日は寄らなかった

 

いつでも行ける

思っている

(と思っているうちに、行けなくなる?、いつか?・・・)

 

(ソウネ、元町公園、本郷ノ、・・・)

 

(外堀通リ沿イ、本郷ノ、・・・)

 

(前ヲ通リカカリ、石造リノ、アノ、鷲ノ像ヲ見上ゲタノニ、ネェ・・・)

 

(昭和五年開園ノ、不思議ナ、怖イヨウナ、古メカシイ元町公園・・・)

 

曲がって

ツツツゥーッ、歩いて行って

もう

本郷通り

右手、湯島聖堂

その向こう、神田明神

 

ツツツゥーッ、歩いて行って

 

あゝ、寒い日・・・

寒いことを、サブイ、と言っていた、遠い人、思い出し、

温かい、ちょっと、その思い出しで

 

空気の寒さの中を、あゝ、温かさが、ツツツゥーッ、流れていく

細くても、ツツツゥーッ、確かに

 

いつでも

思っていた、でしょ?

 

(と思っているうちに、いつか?・・・)

 

サブイ、

と言っていた、遠い人、

 

もっと、もっと、・・・と、声の、する、ほう、へ

 

ツツツゥーッ、温かく、

離れて

 

もっと、もっと、・・・

 

もっと、もっと、・・・





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