2026年5月31日日曜日

ぱくぱく


 

五木寛之の

『忘れ得ぬ人  忘れ得ぬ言葉』*を

Kindle版で読んでいた

 

藤澤武夫の章を読んでいた

 

世界のホンダの

技術面はもちろん

本田宗一郎だったわけだが

彼が手を結んだ

藤澤武夫に

販売や営業など

経営面は一任されていた

 

このふたりの二人三脚があってこそ

世界のホンダになった

と

五木寛之は書いている

 

藤澤武夫は

陽の当たる場所に出ることは

けっしてなく

「黒子に徹した」とも

五木寛之は書いている

 

藤澤武夫は

副社長の地位を退いてからは

芸術や文化に情熱を寄せ

若い学生のように

特に最近の小説などに熱中していた

という

 

藤澤武夫にも

五木寛之にも

ぜんぜん関係ないことなのだが

この文章中の

「黒子に徹した藤澤武夫」

という表現を見ながら

しきりに

「黒柳徹子」が

思い浮かんでならなかった

 

どうしてだろう?

と

しばらく考えるうちに

 

わかった!

 

「黒柳徹子」に使われている文字が

「黒子に徹した藤澤武夫」には

ほとんど

使われていて

こちらの意識の底で

勝手に

アナグラムが

始まってしまっていたのだ

 

いつもこうだから

わたしが読書する時は

なにかと

時間を食ってしまう

 

「黒子に徹した藤澤武夫」

に

ないのは「柳」だけ

 

「柳」はないけれど

「黒子に徹した藤澤武夫」

に

「藤」はある

 

じゃあ

「黒藤徹子」

とか

「黒子に徹した柳澤武夫」

とか

できちゃうなあ!

 

と

アナグラムを

超えて

日本語ことば遊びが

また

わたしの頭のなかで

勝手に

はじまっていく

 

いつもこうだから

わたしが読書する時は

いよいよ

無限に

時間を食っていく

 

ぱくぱく

 

 

 

*五木寛之『忘れ得ぬ人  忘れ得ぬ言葉』(新潮社、2025)

 

 


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