なぜあんなに眠かったのだろう
歩きながら眠ってしまって
その後どうなったかわからないんだ
いまもわからないまゝ
街から外へ出てしまったように思う
けれどどんな外かわからず
どこをどう歩いたかもわからない
いまもわからないまゝ
草はらをどんどん行って
湖の上も歩いていった気がする
すこし足も濡れたかもしれないが
いまもわからないまゝ
山や谷も経巡ったと思うかい?
けれどふかく眠っていたものだから
そんなこんなはみな不確か
いまもわからないまゝ
眠りからすべての生は始まるが
眠りから覚めたとみな思い込むばかりで
起きたのか寝続けているのか
いまもわからないまゝ
やがて死ぬだろうとっぷり眠り切るだろう
だれもがそう思うもののあやしい
眠り切った時こそ目覚めかもしれないが
わからないまゝいまが続く
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