2012年8月1日水曜日

オン・ザ・サニーサイド・オブ・ザ・ストリート


暑いので
外に穿いていくのは
カーゴパンツがいいかな
ユニクロの
サラファインなんとかもいいけど
スポーツしない時には
ちょっと中途半端な感じも

買い物もしないのに
出歩きたい気分
猛暑なのに
まっ昼間の炎天下を
オン・ザ・サニーサイド・オブ・ザ・ストリートして

靴下なんか
はかない
サンダルで行くから
まだみんな生きていた頃
気まぐれに
三茶で買ったサンダル
これでバリ島も行ったし
フィリピンの青い海にも行った
まだまだ健在
まだ東京の夏を歩く

サングラスはいっぱいあるけど
軽くて安いのは
グラスがよくない
ものが少しぼやけて見える
アルマーニのグラスが
輪郭が鮮明に見えて
いちばんいい
少し重くて
鼻に筋が残るけれど
フランスの夏は
ほとんど
これで過ごした
ホテル探しに難義した
ラ・ロシェルの夏
ウサギの煮込みの旨かった
ニームの夏も

過去をかかえて
生きのびていく心?

とんでもない
あまりにたくさんの過去は
かってに浮び出すようになる
重さなんか消えて
シャボン玉みたいに
周囲に漂っているだけ
なかには虹色の玉もあるんだろう
それを感じて
カクテルをおまけしてくれる娘もいる
頼みもしないのに
アペリティフにシャンパン
どうぞ、サービスです
そんなイタリアンレストランも

二度か三度
訪れれば
もう友だち
若い娘の髪と肌は素晴らしい
目の輝きに乾杯!
それこそが全人類の未来だとは
きみらはまだ
知らないだろうけれどね
だれもが
そのためだけに生きる
老いた時
きみらさえ
若い娘をいつくしんで
彼女たちを生きたいと思う
きっと


陽気で親切な娘は
だれもが
それぞれに美人
美しい女というものはこの世でいちばん美しい、と
言っていたガルシア・マルケス
その通り
捨てたもんじゃない世界
マルケスは認知症になったが
美しいものを想像界に追い過ぎて
昼夜しあわせな
恍惚境に到ったのだろう

古い歌がよぎる

If I never have a cent
I’ll be rich as Rockefeller
Gold dust at my feet
On the sunny side of the street

〝1セントもなくたって
ロックフェラーみたいに金持ち
足もとには黄金が埃になって舞っている
通りの陽のあたるところでは〟

なかなか深いね

通りstreetというのは
意識のこと
心のこと
そこの
陽のあたるところだけを
歩けってことさ

歩いているかな?

歩いているかな?



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