いつやるの?
今でしょ
でウケている
予備校のセンセがテレビに出ていたので
見ていたら
名前を覚えてはもらえずに
あっちこっちで「今でしょ?」と呼ばれるばっかりだそうで
巣鴨で女子高生たちに
あれ、「今でしょ」じゃん?
どこどこ?「今でしょ」、どこ?
ほら、あそこ
あ、ほんと、「今でしょ」だ
ね、「今でしょ」じゃん、やっぱり
わあ、ほんとに「今でしょ」だ
などと固有名なしで騒がれるし
タクシーに乗ろうとすると
いつ降りるの?
と運転手から振られて
今じゃないでしょ
と答える羽目になるそうで
なかなか
流行りの中心にいるのも楽じゃないのだとか
どうでもいいけれど
(そういえば、ドォデモイイデスヨ~、
(と言っていた芸人はどこへいったんだか
このセンセのセリフは
手を変え品を変え
むかしからよく言われてきたセリフで
どうしてこのセンセのセリフとして流行ったのか
ちょっと首をひねってしまう
禅坊主たちや
スピリチュアル系たちには
まぁ
お得意のセリフ
さとり十八番
といったところ
いつ悟るの?
今でしょ
思索や分析を超えたところにある悟りだから
いつ悟るかといえば
だんだんとではなく
少しずつでもなく
絶対に
今
しかない
カリフォルニア系のニューエイジ・ムーヴィメントでは
いま
ここ
が
きまって
いつも
キーワードだった
今でしょ
ここでしょ
というわけ
英語で言うと
Now
Here
だから
よくラージニーシなんか言っていたものだ
(あとでオショーに改名したネ
ふたつあわせて
Nowhere
だって
Now+here=nowhere
なんだって
〈この世の外なら何処へでも!*
と切望した
ボードレールよ
きみがこれを知ってれば
〈この世の外でも此処だよね
と言い変えたかも
しれない
ネ
ま、
こんなわけで
今でしょ
っていうのは
むかしから
東洋の
さとり希求系では
おなじみの
決めゼリフだったわけでございます
ちょいと一席
さとり話でございました
おあとがよろしいようで…
*シャルル・ボードレール『パリの憂鬱』
0 件のコメント:
コメントを投稿