2013年10月1日火曜日

売夏婦!





渋谷の売春クラブ摘発、経営者ら5人を逮捕
という
日テレNEWS24のリードを見て
あゝ、この売春クラブ
行ったこと
ない
と思ったが
これは〈思い〉が勝手に〈思っ〉たので
行くも
行かないも
こういうことに格別
縁があるわけでも
ない

売春…
と思う、〈思い〉が勝手に〈思っ〉たパターンではなく
積極的に〈思い〉を〈思〉わせるパターンで
〈思っ〉

ホントに
を売るのか…
春か?
ホントに…

なんて
思う

売春婦というのは
けっこう
じゃない人が多い
と聞くので
春か?
ホントに

なんて
思う

ホントに
だったら、ちょっと
恥じらいがあり過ぎて(という心配は現代では無用か…)
せっかく劣情しに行くのに
なんだか面倒に感じるか

いっそ
のほうがいい

売夏婦!

なんか激しそうで
元気になりそうでいい
売春婦じゃあ
立原道造の
いちばんヌッタリしたところを
読まされるみたいで
堀辰雄の『風立ちぬ』まで
ニュニャニュニャ
読まされるみたいで
風は立つ
かもしれぬが
大いなる
わが隠しどころは
お立ちには
ならぬ
かも
しれぬ

春は
イ、ヤ、ダ、ナ、
ホント言うと
春は、なァ、…
花粉症もあるし
もうひとつ
調子がでない感じで
なァ…

売夏婦!、いいね、
これだね、
売夏婦!

すぐに
売秋婦への生成変化が控えている感じで
この
瀬戸際感
いいか

売夏婦!

おお売夏婦!

汝には「風立ちぬ」など不似合いで
(ましてや「いざ生きめやも」なんぞという
(とんでもない上代語の使い間違いなども不似合い
(「生きようかいな、どうかいな」とか
(「生きようかなぁ、いやそういうわけにはいかんかな」といった意味の
(「いきめやも」に
(「いざ」をつけちゃあ変だろ
ヴァレリーの『海辺の墓地』の原詩こそがお似合い

Le vent se lève! . . . il faut tenter de vivre!
L'air immense ouvre et referme mon livre,
La vague en poudre ose jaillir des rocs!
Envolez-vous, pages tout éblouies!
Rompez, vagues! Rompez d'eaux réjouies
Ce toit tranquille où picoraient des focs!

〈風起こる!…生に賭けよう!
〈大気はわが書を開き、また閉じ、
〈波は砕けて岩場から、よくぞ噴き上がらんとする!
〈さあ飛び立て、恍惚のページたち!
〈破壊せよ、波たち!、嬉々たる汝の水量で、
〈こんな隠れ処なんぞ!三角帆ばかり馴染みの静思など!

そうだ!
「風立ちぬ、いざ生きめやも!」ではない!
訳すべきは!
〈風起こる!…生に賭けよう!
訳すべきは!

そうして
「風立ちぬ、いざ生きめやも!」ではない!
引用すべきは!             

むしろ
〈大気はわが書を開き、また閉じ、
〈波は砕けて岩場から、よくぞ噴き上がらんとする!

むしろ
〈さあ飛び立て、恍惚のページたち!
〈破壊せよ、波たち!、嬉々たる汝の水量で、
〈こんな隠れ処なんぞ!三角帆ばかり馴染みの静思など!

売夏婦!
売夏婦!

〈さあ飛び立て、恍惚の売夏婦たち!
〈破壊せよ、売夏婦たち!、嬉々たる汝の愛液で、
〈こんな平穏なぞ!安楽、曖昧、微温ばかり馴染みの静思など!

おお売夏婦!







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