少年時代に長い病気をしたせいで
食べもののこととなると
健康本位でしか考えない習性がついた
日本でならごくふつうの白米食も
ろくな栄養はないし
すこぶる体に悪いと聞き学んで
あまり食べない時期が
何十年にも及んだ
ところが毎晩100㏄ほどだけ
いつのまにか食べるようになって
けっこう体にはよい感じがしている
玄米にする時もあるが
白米の軽さがけっこう気に入っている
ろくな栄養がないのだとしても
他の料理の後で食べるあの抜け感がいい
栄養価なら断じて玄米がいいに決まっているが
玄米の食べ方もじつはいろいろとうるさくて
玄米ゆえに含んでいる毒素が
じつはすこぶる体に悪いと説く人も多く
しかも玄米なら24時間は浸けておかないと
ほんとうは食べてはいけないとも言われ
かつて持っていた玄米信仰も薄れた
料理研究家が開発した鉄鍋が手に入ってから
100㏄だけの白米に
だいたい125㏄の水を加えて炊くのだが
数分強火で沸騰させてから
その後はだいたい7分で炊き上がる
10分もすればもう炊けているのが便利で
白米を炊くのには苦労がなくなった
長いこと使っていた炊飯器も捨ててしまい
米を炊くには鉄鍋や他の鍋しか方途がなくなったが
不便になったどころか便利になったし
逆に使い勝手もよくなった
そもそも20代はじめに家出をしてから
米を炊くにはふつうのステンレス鍋を使っていて
炊き方や時間の勘さえ身につけば問題はなかった
ふつうの米だけでなく黒米や赤米や
ハトムギや蕎麦粒やワイルドライスなどを炊き
穀物を火で炊いて食べることをし続けた
ある時に炊飯器を買ってみてから
むしろ堕落してしまったと思ったぐらいだった
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