乾期の終わり、若いその兎は立ち止まり
かつてしたようにサフランの花に鼻を寄せる
海軍が鉱物質の洗剤を仕入れ
ピアノが鍵盤を足にして
いとも軽々と船底の倉庫に運び入れる。と、鳴り出す
マラン・マレの
さびしくも喧しいところのある曲
数曲
風に吹かれていたい
きれいな恋を心のふかくで続け
太陽という目に
やっぱり見せてやらない
まごころ、ゾクッ!
ぶぎぶぎ靴鳴らして
艦長は来る
じつは彼
ぼくの真の父なのでは…と
ひそかに思いながら
海ほおずきでいっぱいのバケツを
股に挟み
ひとつふたつ
口にほお張っては
ぶぎっ
ぶぎぶぎっ
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