意味のある細道をたどって
柳がさらさら
皿、…
と思ったがもちろん皿が細道に落ちていたのではなく
そろばんを持った子どもが
一目散に走っていった
あゝ、トニー谷の時代も
もはや
お花畑のむこうだ…
さびしいとか
むなしいとか
そんなつぶやきをしても
しょうがないじゃぁないか
だから
無意味のある大通りをなるべく歩いて
ステーションビルに
たこ焼きを食べにいこうとしている
ときどき
となりの甘味処のチョコパフェに惹かれるけれど
貞節、守るの、あたし
おじいちゃんのおばさんの恋人が
あんなに皺くちゃになってしまっても
真新しいテカテカの表紙の
乙女雑誌の最新号を
愉しみにして
毎月
スキップして本屋さんに買いに行くんだよ
あのひと
意味のある細道をたどって
柳がさらさら
ぼくはひそやかに
ひそやかに
毎月
それを
見に行く
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