ポップスの歌詞の断片に
耳は
ふと立ち止まるものの
聞きつづければ
やはり
ファミレスの料理みたい
もし
メロディーがなければ
(きびしいことを
(言いたいわけではないんだ
(そううるさくもない
(けっこう
(気のいいやつなんだけれどね
(ぼくは
あのあたりに
海が来ているんだが
ここからは
見えない
見えないけれども
あのあたりに
あのあたりから
海が聞こえている
手もとに
コロナビールでもあれば
いいんだが
冷めた缶コーヒーしかない
でも
それでいいんだ
こんなふうに
遠巻きに海を聞いていると
生きてきたとか
まだ生きていくとか
どうでもよくなってしまう
今だけがあればいいとか
そんなものでさえなく
とにかく
ここに今いるわけで
ほかの自分でありえないことの
この奇妙な自由さ
風が吹いてきている
海のほうに
行ってみようと思うんだが
来てみるかい
いっしょに
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