2016年9月6日火曜日

もうなってしまっていた ぼくの一部に



別れるとき
男の子は(…といっても、
しばらくすれば
また会うのはわかっているのだが…)
頬を寄せてきたので
そう親しいわけでもない
他人として
型どおりに軽く
両頬にキスをしてやったが

もし
もっと踏み込んで
犬が喜び勇んで
鼻を押し込んでくるようなぐあいに
ぐんぐんする感じで
つよく頬や首筋に
キスをしてやったら
どうだろう
ぼくらの運命は変わるだろうか
変わるかもしれない

そう思い
あらためて
チュッチュッと
音がするぐらいに
頬や首筋に
キスをしてやったら
くすぐったそうに口を大きくあけて
ひかりをいっぱいに浴び
からだ全体を左右にねじり
のけぞらせ
ついには
キャッキャと声をあげて

もう
なってしまっていた
ぼくの一部に




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