東京新詩社規則第一
「古語に謂へり『余力以て文を学び』と。人おのおの業ありその余暇を拾うて文学を談じ芸術を評す楽しからずとせんや。爰に国語研究に志あつき諸同人相識りて『東京新詩社』を結べる所以実にその意に外ならず」
東京新詩社規則第二
「与謝野鉄幹先生は同じく余業を以て詩人を兼ぬる人也。すなはち謂ゆる非専門詩人也。われらはその理想たる点に於て深く先生を思慕する余り先生を推薦して本社の社幹たられんことを懇願してその承諾を得たり」
きみねぇ
小説だって
詩だって
短歌だって
俳句だって
しょせんは
みな
引かれ者の小唄
世の中で
縦横無尽の活躍のできなかった者たちの
恨み節
あるいは愚痴
あるいは
波の来ない浅瀬で
ひとり
ジャブジャブ
遊んでみている
人界の幼な児
人界は
暴力と略奪と
狡知と謀略と裏切り
だけ
が
ゲームの規則
それに耐えられない子が
やれ
小説だの
詩だの
短歌だの
俳句だの
武田泰淳は
きっぱり
ざっくり
文弱の徒と自己批判し続けたものだったが
しょせんは
みな
人界の河原乞食の
手なぐさみ
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