飲み終えた
飲み終えない
飲み終えなさを
飲み終えながらも
まだ潮を
待つ大型客船 あれに
乗って
数日後には
大洋の
さまよいびと
われら
わずかの(いくら
多くしたところでわずかの)
インクのしみに
込める思いの
多寡を
またその読みとりの
多寡を
競う児戯の
いんてりサン
(おげんきレすか
(そうレすか
美しい
小さなカラ傘
ぽっつりと
ジェラートに挿し
傘差して
こころのヴァカンス
ぽっつりと
ひとり遊びの
晴れ間の
隙の
もう六月
春でもない
夏でもない
あゝ、好きな頃あい
中途半端で
雨がちで
みんなダレがち
いい気持ち
生くるなら六月
死ぬるなら六月
六月
六月
六月
けれど
もう真新しい若葉には
会えぬ
六月
来年まで待て
あと十カ月ほど待て
濃くなるばかりの緑らに
言われている
六月
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