2017年4月4日火曜日

其恕乎


  
子貢問いて曰く、
一言にして以て終身これを行うべきものありや、と。
子曰く、
それ、恕か。
己の欲せざるところは人に施すことなかれ、と。*

『論語』の衛霊公第十五の二十四

ひさしぶりに『論語』を読んでいると
どれも美しい言葉だが
いちばん刺さってきたな、これ

生涯、行うべきもの
一文字で言ったらなんでしょうね、先生?

恕かな、それは。


漢和辞典によれば
自分を思うのと同じように相手を思いやる
こと

相手を寛大にあつかう
相手に同情してとがめない
そういう
意味でもあるらしい

如という字
心という字
ふたつが合わさって

如は
自分と同じような相手
という意味
心は
もちろん
こころ

ふたつが合わさって

其恕乎。
ソレ、ジョ、カ。

二千五百年ほど前の孔子の声だ…

二千五百年ほど前から届いてくる声…

其恕乎。

其恕乎。

  

*子貢問曰有一言而可以終身行之者乎。子曰其恕乎。己所不欲、勿施於人。




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